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2026/07/17 19:23

646。裾が大きく広がるベルボトム。当店が扱ってきたリーバイスの中でも高い値を付けた一本で、腰の後ろのタブはオレンジタブです。

リーバイスの501や517といった3桁の番号は、ロットナンバーと呼ばれる型番です。番号が違えば、前立てがボタンかジッパーか、裾が広がるか細くなるかが変わります。ただし、型番だけでは年代は決まりません。この記事では、当店が出品時に撮った実物のパッチ・内タグの写真で、主な型番の違いを1つずつ見ていきます。

■ まず結論

型番(ロットナンバー)はシルエットと企画の番号です。501はストレート、505はジップフライ、517はブーツカット、といった違いを示します。

型番だけでは年代は決まりません。年代はパッチ・内タグ・生産国・赤タブなど、別の手がかりで読みます。

LOTに続く数字は型番であって、製造ロット(生産バッチ)の番号ではありません。ボタン裏の刻印も、工場のコードとされていて、モデル番号ではありません。

【501】501 — 基準になるストレート。前立てはボタンフライ

501の全体。膝から裾までまっすぐ落ちるストレート。当店が80年代のアメリカ製として扱った一本です。

パッチに「Lot 501®」「W32 L32」。Lotの後ろの数字が型番です。この個体の内タグはMADE IN PAKISTANでした。

501は5ポケットの基準形で、前立てはボタンフライ。パッチには「Lot 501®」のように印字されます。このLotの数字が型番であって、製造ロットの通し番号ではありません。ここを取り違えると、番号から年代を読もうとして行き詰まります。

「501xx」と印字された個体もあります。ただし、この表記があるから古い、とは言えません。当店にも501XXのパッチが付きながら内タグは MADE IN MEXICO という一本がありました。年代の読み方は リーバイス501/517の年代判別・完全ガイド で扱っています。

【505】505 — 前立てがジッパー(1967年に登場したとされる)

505の全体。501に近いストレートのシルエット。当店の在庫では先染めのブラックデニムが多い型番です。

同じ一本の前立て。ジッパーが入っています。501との一番分かりやすい違いがここです。

505は、501と近いストレートで、前立てがジッパーになった型番です。1967年に登場したとされ、501よりやや細めのカットとして紹介されることが多い番号でもあります。店頭で501と迷ったら、まず前立てがボタンかジッパーかを見ると早いです。当店の過去出品では80件台ありました。

【517】517 — ブーツカット(1969年にSaddlemanとして登場したとされる)

517の全体。膝から裾に向けて広がるブーツカット。平置きにすると、わたり幅より裾幅が広いのが見て取れます。

517は膝から下が広がるブーツカット。ブーツの上に被せるためのジーンズとして1969年に登場したとされ、当時はSaddleman(サドルマン)と呼ばれていたと紹介されています。当店の在庫では20件台と、569や550に比べて数は多くありません。「517とは何か」「501との違いは」という問いへの答えは、まずこの裾の形です。

【550】550 — RELAXED FIT。タグにそう書いてあります

550の全体。腰まわりとももに余裕があり、裾に向けてわずかに細くなります。

同じ一本の内タグ。「550™ RELAXED FIT」「W34 L32」、生産国はMADE IN DOMINICAN REPUBLIC。

550は、腰とももに余裕を取り、裾に向けてわずかに細くなる型番です。シルエット名は内タグにそのまま印字されていることがあり、この個体では「RELAXED FIT」と読めました。当店の過去出品ではおよそ150件と、569に次いで多い型番です。

【569】569 — LOOSE STRAIGHT。当店で一番数が多い型番

569の全体。膝から裾までほぼ同じ幅で落ちる、太めのストレート。

同じ一本の内タグ。「569® LOOSE STRAIGHT」「W36 L30」、生産国はMADE IN MEXICO。

569は、わたり幅から裾幅までの落差が小さい、太いストレートです。内タグの「LOOSE STRAIGHT」がそのままシルエットの説明になっています。当店の過去出品ではおよそ220件で、扱った型番の中では最多。太めを探している方には、選択肢がいちばん多い番号です。

【646】646 — ベルボトム。オレンジタブの企画

この記事の一番上の646の、腰の後ろのタブ。赤ではなくオレンジで、これがオレンジタブです。

646は裾が大きく広がるベルボトム。冒頭の写真がその一本です。タブが赤ではなくオレンジになっているのは、501系とは別の企画ラインを示すもので、ベルボトムやブーツカットのような当時の新しい形に向けて1960年代に加えられたとされます。

この個体は当店が70年代のアメリカ製として扱ったものですが、その年代の根拠は内タグやパッチであって、646という番号そのものではありません。当店の過去出品では8件と、数の少ない型番です。

【507】507は「ジャケット」の番号 — パンツと混同されやすい

当店にあるリーバイスのデニムジャケット。内タグには「57509」。5xx番台にはジャケットの番号もあります。

507XXは、2ndタイプ(Type II)と呼ばれるデニムジャケットの型番です。1953年に登場し、1962年頃まで作られたとされます(1stが506XX、3rdが557XX系)。パンツの型番だと思って探すと行き止まりになるので、まずカテゴリが違うことを押さえておくと迷いません。

当店にあるのは3rd(Type III)系の一着で、内タグには「57509」と入っていました。507XX(2nd)の実物は、いまのところ在庫にありません。入荷したらこのページに写真を追加します。似た個体の写真で代用することはしません。

もう一つ紛らわしいのが「OG-507」です。こちらはリーバイスではなく、米軍のベイカーパンツの名称で、当店にも複数あります。番号が同じでも別物なので、詳しくは 米軍パンツ(OG-107・OG-507)の記事 をご覧ください。

その他の型番と、まだ実物が無い型番

上の6つ以外にも、当店の在庫にはいくつかの型番があります。ここでは写真が撮れているものを2つ足しておきます。

684。裾が大きく開くワイドフレア。1970年代のフレアブームの中心にいた型番のひとつとされます。

同じ684のボタン裏。「532」の刻印がありますが、これはモデル番号ではなく製造管理の刻印とされます。型番はパッチ・内タグの側で読みます。

684のボタン裏に「532」とあるように、ボタン裏の数字は型番とは別物です。リーバイスは数字がいくつも出てくるので、「どの数字が・どこに書かれていたか」をセットで見るのが基本です。

560の内タグ。「560™ COMFORT FIT / MADE IN MEXICO / W33 L30」と読めます。シルエット名がそのまま印字されるので、読めれば迷いません。

560は550と同じく腰まわりに余裕のあるテーパードで、内タグに「COMFORT FIT」と入ります。当店の在庫では数は多くありませんが、550・569と並ぶ太めの選択肢です。

579を探して来られた方へ。当店で579として案内した一本のケアタグに実際に印字されていたのは「577™ LOWER RISE LOOSE FIT」でした。数字の近い型番ではこうした食い違いが起こりえます。当店では最終的にタグの表記を優先し、読めないときは不明と書きます。

「579」として仕入れた一本のケアタグ。実際の印字は「577™ LOWER RISE LOOSE FIT / 16 M(MISSES=婦人規格)」でした。当店は最終的にタグの表記を優先します。

ここに挙げていない型番は、いまのところ当店の在庫で確認できていないものです。実物が入り次第、写真とあわせて追加します。

型番が読めたら、次は年代

型番はシルエットと企画の番号なので、そこから製造年は出ません。年代は別の手がかりで読みます。どれも「この特徴が見えたら、それ以前の可能性がある」という片方向の手がかりで、単独では断定できません。

大文字の赤タブ(BIG E)。1971年以前の目安とされますが、この個体の内タグはパキスタン製=近年の復刻ラインでした。タブだけで年代は決められない実例です。

赤タブが大文字のLEVI'S(BIG E) … 1971年に小文字表記へ切り替わったとされ、それ以前の目安になります。ただし近年の復刻ラインにもBIG Eの個体があり、これだけでは古いと言えません。

赤耳(セルビッジ) … 501系では概ね1980年代前半までとされますが、復刻ラインや日本製には現行でも赤耳があります。

MADE IN USA表記 … 最後の自社工場が2003年末に閉鎖されており、概ね2003年以前の目安になります。

ボタン裏の刻印 … 工場のコードとされ、モデル番号ではありません。501の刻印ではないので、型番と混同しないようにしています。

手がかりごとの詳しい読み方と、当店が実際に判断に迷った個体は リーバイス501/517の年代判別・完全ガイド にまとめています。サイズの読み方は ヴィンテージデニムのサイズ感の選び方 へどうぞ。

■ 販売中の関連商品・関連記事

この記事で紹介した型番の在庫はこちら。

デニム以外も含めたボトムス全体はこちら。

年代の判別はこちら。

サイズの読み方はこちら。

写真はすべて当店が撮影した実物です(過去の出品分を含みます)。他店・他人の写真は使用していません。

裏取り: 505(1967年)・517(1969年 Saddleman)の登場年、507XX=2ndタイプのジャケット(1953〜1962年頃)、オレンジタブの位置づけ、赤タブ・赤耳・MADE IN USAの年代目安は、いずれも公開情報を確認したうえで「とされる」範囲で記載しています。裏の取れない説は書きません。

2026年7月、「Levi's 501の年代判別の手がかり」を全面改稿し、型番(ロットナンバー)の図鑑として作り直しました。年代判別は完全ガイドの記事に一本化しています。