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2026/07/17 19:24

リーバイスの古着は、いくつかの手がかりで年代や企画(どの国のライン)が読めます。革(紙)パッチの型番、赤タブの文字(BIG E/small e)、内タグの生産国表記、そして赤耳(セルビッジ)。ただし——ここが大事なところですが、“BIG Eだから古い”“赤耳だからヴィンテージ”という見方は、実は当てになりません。近年の復刻ラインも同じ特徴を持つからです。当店の実物で、正しい読み方と落とし穴を解説します。

501の赤耳(セルビッジ)入り個体。ただし内タグはMADE IN MEXICOで、近年の復刻ラインとみられます。赤耳=ヴィンテージとは限りません(後述)。

まず結論 — リーバイスは“生産国”で裏を取る

いちばん確実なのは内タグの生産国表記。MADE IN USA/UK/MEXICO/PAKISTAN…。読めれば企画(どの国のライン)がほぼ決まります。

MADE IN USA=おおむね2003年以前(米国最後の自社工場が2003年末に閉鎖)。80s〜00s前半を選ぶ根拠として最強です。

BIG E(赤タブが大文字LEVI'S)=本来は1971年以前の目安。ただし近年の復刻でもBIG Eが使われるので、単独では断定できません。

パッチを読む — 501・517・501XX

501XXの紙パッチ。「Made in U.S.A. WPL 423/501xx/W36 L34」。MADE IN USA表記=2003年以前の目安。

517の紙パッチ。中央にジーンズの絵。517はブーツカットの型番。

まずは革(現在は紙)パッチ。ここに型番(Lot 501/517/501XXなど)とサイズ、生産国が書かれています。「501」はストレート、「517」はブーツカット、「501XX」は501の中でもセルビッジ等を含む古典的な仕様を指す表記。パッチの絵(2頭の馬がジーンズを引っ張る“ツーホース”)はリーバイスの伝統的な意匠です。ただし革→紙パッチの切替は1954〜55年に完了しており、80s以降の在庫はすべて紙パッチなので、パッチの素材で年代は絞れません(型番を読むために使います)。

内タグの生産国で“企画”を読む

内タグ「MADE IN U.K.」。イギリス製=ヨーロッパ企画。多言語ケアタグやEUサイズ併記が伴うことが多い。

501のパッチ。この個体は内タグがMADE IN PAKISTAN=近年のライン。

年代・企画を読むのにいちばん確実なのが、内タグの生産国表記です。MADE IN USA=アメリカ企画(2003年以前)MADE IN UK/France等=ヨーロッパ企画MADE IN JAPAN=日本企画。当店の在庫にも、USA・UK・メキシコ・パキスタン製が混在します。生産国が読めれば、どの国のラインか(=企画)がほぼ決まります。

赤タブ(BIG E)・赤耳“だけ”では年代は決まらない

赤タブが大文字「LEVI'S」=BIG E。本来は1971年以前の目安だが、この個体は内タグがパキスタン製=近年のBIG E復刻ライン。

ここが最大の落とし穴です。赤タブが大文字のLEVI'S(BIG E)=1971年以前赤耳(セルビッジ)=おおむね1983年以前(501)——これは“本来の”目安として正しいのですが、近年の復刻ラインや日本製・パキスタン製などにも、BIG Eや赤耳が使われます。実際、当店のBIG Eの個体は内タグがパキスタン製、赤耳の個体はメキシコ製でした。つまりBIG E・赤耳という“マーカー”は、必ず内タグの生産国と合わせて読むのが正解です。当店では、マーカーだけで「ヴィンテージ」とは書きません。

501XXのパッチ(内タグはMADE IN MEXICO)。501XX表記でも、生産国で年代・企画は変わる。

バックポケットのアーキュエイトステッチ(弓状の飾りステッチ)。リーバイスの象徴的なディテール。

517はブーツカット

517の全体。裾に向かって広がるブーツカットのシルエットが特徴。

517は、膝から裾にかけて緩やかに広がるブーツカットの型番です。501のストレートと並ぶ定番で、パッチには「517」と型番が入ります。シルエットを見れば、501との違いはすぐに分かります。

MADE IN USAの501XX。アメリカ製・2003年以前の“本命”の帯にあたる一着。

使ってはいけない“俗説” — 正直に

リーバイスには、根拠の弱い俗説も多く出回っています。当店が裏取りして使わないと決めているものを、正直に挙げておきます。「RN番号があるからアメリカ製」は誤り(RNは米国市場の事業者識別番号で、生産国とは無関係)。「内タグの数字コードで製造年月が分かる」も一次資料がなく不採用ボタン裏の刻印は工場コードであって型番(501等)ではないので混同しません。当店では、こうした俗説に頼らず、生産国・MADE IN USA・型番など裏の取れた手がかりだけで年代を書きます。

サイズ規格の読み方

リーバイスのサイズはウエスト×股下のインチ表記(例 W32 L32)ですが、古着は洗濯による縮みや個体差があります。タグの数字だけで判断せず、実寸で確認するのが確実です。当店ではウエスト・股上・股下・わたり・裾幅を実際に採寸して掲載しています。

当店の表記方針

複数の手がかりを組み合わせても、古着の製造年を1年単位で断定することはできません。当店では、確認できた生産国・型番・赤タブ・赤耳・作りを根拠として商品説明に記し、判読できない部分は「不明」と正直に書きます。年代も「80s」「90s」のように10年単位の目安にとどめます。

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